猫と共にあらんことを

人生を共にする猫たちをメモするブログ。May the cat be with you.

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ねねのふるさと、見つかる

2015.03.26 (Thu)
ねねのふるさとが分かった。

ねねの身づくろい

ねねが2011年に保護されたのは、福島県大熊町の小入野だと聞いていたが、そこではなく、同町の「下野上」という場所だった――。

ねねを保護してくれたレスキューボランティアさんから、保護した場所の写真を頂いていたので、それを頼りに場所を特定しようと、Googleマップのストリートビューを見続けてきた。
小入野地区を隅から隅まで捜索したが、写真と一致する場所はなかった。
ストリートビューのデータがない場所もあるので、諦めかけていた。
それでも、もしかしたら別の地区かもしれないと、範囲を広げて捜索を続けていたところ、昨日、ようやく見つけることができた。

うれしかった。
ここがねねが暮らしていた場所かと、ストリートビューで保護場所の付近を散策して、実感できた。
そして、この場所は原発事故に伴う中間貯蔵施設の予定地ではなかったことにも安心した。
ねねのふるさとが汚染廃棄物で潰されることはない。

もちろん、中間貯蔵施設によって住民の人たちの、動物たちのふるさとが奪われることへの怒りは変わらない。
原発によって、ふるさとを台無しにされた上に、土地を供出させられるという理不尽。
東京電力と政府を決して許すことはできない。

ねねのふるさとは帰還困難区域で、今は一般の立ち入りはできないが、いつの日か訪れ、この目で見たいと思っている。


[2015年3月27日 追記]
中間貯蔵施設の予定地は下図の通り。予定地の左端に沿っている道は国道6号で、ねねの保護場所である下野上地区は、この道を挟んで反対側にある。

中間貯蔵施設
「大熊町公式サイト」より

中間貯蔵施設の広さは16平方キロメートルで、これは渋谷区や三鷹市と同じぐらいの面積。その広大な場所が、東京ドーム18杯分にあたる2,200立方メートルの除染廃棄物で埋め尽くされる。
用地の地権者は2〜3,000人と言われる。数千人のふるさとが奪われることになる。
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自分に何かあったときのペットのために

2015.03.07 (Sat)
もうすぐ、東日本大震災から丸4年。

原発事故が起き、周辺の住民たちは強制避難させられた。
警戒区域が設定され、自分の家でさえ、戻ることができなくなった。
そのため、自宅に残されたペットの多くが悲惨な死を迎えた。

つながれていた犬は、食事も水もとることができず、餓死あるいは衰弱死した。
室内飼いの猫は、家に閉じ込められたまま、餓死あるいは衰弱死した。
閉じ込められた猫たちが、空腹に耐えられなかったのであろう。「共食い」した果てに全滅していたブログ記事を読んだこともあった。
記事に添えられていた、骨だけになった猫の写真が、今でも脳裏に焼き付いている……。

このブログで今トップに置いてあるこちらの記事の「南相馬の猫おばさん」の動画も参照してほしい。

こんな不条理な死を無駄にしないためにも、教訓にしないといけない。
もし自分が避難を余儀なくされるような災害に遭ったら、絶対に猫たちと同伴避難(同行避難)する。

それと共に、自分に何かあったとき―突然死んだり、意識不明になったりしたとき―、自宅に猫が残されていることを知らせ、猫たちが無事であるようにしなければいけない。
そのためにこういうカードを自作し、身分証と一緒に携帯している。

ペットのための意思表示カード

カードの作成には、こちらのサイトを参考にした。

ペットを家に残したまま出先で事故に!ペットが家に残されている事を知らせてくれる☆ペットの為の意思表示カード!無料ダウンロード【犬、猫、 ウサギ&鳥バージョン】 | Big Tree For Animals

また、同様の目的のカードやステッカーを購入できるネットショップがある。
ステッカーは自宅の玄関に貼っておけば、そこにペットがいることを知らせることができる。

HELPステッカー&カード - PAPIPUPE-POO♪

災害も原発事故も人ごとではない。
人生、いつどこで何が起きるかわからない。
日頃から災害や不慮の出来事を想定して、猫たちの安全が確保されるようにしなければいけない。

閉じ込めないでね

こちらも参考に。

ペットの災害対策|環境省

『同伴避難』 :児玉小枝



アースデイ東京2013

2013.04.21 (Sun)
昨日と今日、地球環境を守る意思表示をする国際連帯イベント「アースデイ東京2013」が代々木公園で開催され、「EARTH & ANIMALS」というブースにアニマルエイドさんが出展したので、お手伝いに行ってきた。
警戒区域に取り残された動物の実態を訴えるとともに、Tシャツや缶バッジなどの物販を行った。

両日ともあいにくの雨、しかも冬に逆戻りしたような寒さだったため、来場者の数は今ひとつ。それでも多くの人がブースを見てくれた。

ある若い男性は、警戒区域により多くの動物たちが死んでいったこと、牛は殺処分されていることを知らず、非常に驚いていた。国・行政、メディアは福島の現状を積極的に報告・報道しようとしない、いや、隠そうとしているから、まだまだ多くの人がこの現状を知らないのだ。

二度と同じような悲劇を繰り返さないためにも、警戒区域の惨状、そしてまだまだ続いている悲劇を世間に伝えていかなくてはいけない。

アースデイ東京
アースデイ東京入り口

アニマルエイドのブース
アニマルエイドのブース

アニマルエイド にゃんこTシャツと缶バッジ
アニエイTシャツ

警戒区域へ

2013.03.03 (Sun)
福島の警戒区域(東京電力福島第一原子力発電所から半径20km圏内)に初めて行った。
アニマルエイドさんのレスキュー隊員として活動している、個人ボランティアの「桜ママ」さん、「青い小鳥」さんのヘルプとして、圏内にフードを運搬する任務。

深夜、アニマルエイドのシェルターでフードを積み込む。300kg以上。満載で小さな車体が沈み込む。
初めてのことで積み込みに手間取り、予定よりもはるかに時間がかかってしまった。
一息入れる間もなく福島へ出発。

圏内用餌

常磐自動車道で、待ち合わせの広野町へ向かう。

常磐道を通行中、かなりの放射能汚染が認められている千葉県に入った途端に、持参したガイガーカウンターが東京では見たことのない数値を計測。汚染の現実を実感させられた。

3時間ほどで広野町の待ち合わせ場所に到着。ここでの放射線量はすでに車内で0.3μSv/h前後と高い。

広野火力発電所

ほどなくして、桜ママさんと青い小鳥さん(以下、小鳥さん)が合流。桜ママさんは前日も圏内で活動し、高速道路のサービスエリアで車中泊している。
お二人とも原発事故直後から避難区域での動物レスキューをしている強者だ。
桜ママさん、小鳥さんがどれほど過酷な活動をし、警戒区域から数多くの猫や犬を保護してきたかは、是非、お二人のブログを読んで知ってほしい。

お二人から今日の段取りの説明を伺い、警戒区域へ。
道行く途中には、除染した土だと思われる、黒いシートが被せられた塊が無数に置かれている場所がいくつもある。

私は桜ママさんと一緒に、原発近くの保護依頼者さん宅に向かい、捕獲器のチェックに行く。残念ながら捕獲器は空だった。
この場所での放射線量は車内でも15μSv/h。20μSv/h以上の場所もある。原発近くなのでさすがに高い。
ガイガーカウンターのアラームが鳴り続ける。意味がなく、うるさいだけなのでオフにした。

高い放射線量

このお宅のガレージや敷地内には、さまざまな生活用品が散乱していた。それが原発事故直後に取るものも取りあえず避難したときの混乱によるものなのか、2年の歳月が作り出した散乱なのかは分からない。
いずれにせよ、原発事故による、とてつもない悲痛がそこに広がっていた。写真はたくさん撮ろうと思ってきたが、こういった光景を目の当たりにすると、失礼なような気がしてシャッターを押すのを躊躇した。

移動し、自宅をフードの備蓄庫として提供してくださっている協力者さんのお宅に、備蓄用フードを運び込む。そして、野生動物に壊されてしまった給餌器を車に積み込む。圏内で活動できる時間は短いので、各所への移動の時間を差し引くと、作業はできるだけ素早く行わなければいけない。圏内は寒いのだが、防護服を着ているせいもあり、餌を運んでいるだけで汗だくになる。

各所の移動の際には、時間も惜しく、職務質問で貴重な時間を奪われることを避けるためにも、車を飛ばすことになる。地震の影響で道路が陥没していたり、塀が倒れていたり、枝が道路に覆いかぶさったりしている場所を避けながら運転しなければならない。

震災から2年近く経っているのに、道路の陥没は補修をしているところもあれば、そのままのところもある。信号機は黄色か赤が点滅しているのものもあれば、消えたままのものもある。

所々で放射線量をチェックすると、先ほどの広野町や、圏外の福島市や千葉県の東葛地域などより低い場所も多くある。警戒区域だからといって、全域が同程度に高濃度汚染しているわけではない。

比較的低い線量

海に近い、津波の被害が甚大だった地域も通る。
広大に広がる、津波で何もなくなってしまった土地は枯れ草でぼうぼうとなり、悲しい荒野となっている。ところどころに、津波で押しつぶされ、雨風に晒されて、錆びついた鉄くずとなった車が放置されている。
このあたりで、津波に遭いながらも生存していたにもかかわらず、原発事故のせいで救助してもらえずに息絶えていった命があったと思うと、言葉がない。手を合わせたいところだが、時間的余裕もなく、警官に遭遇するリスクも高まるため、そのまま車を走らせ、先を急ぐ。

津波被害地域

津波被害地域2

桜ママさんが急に車を停め、降りて何かをしていた。なんだろうと思い、車を降りると、道路脇の草むらの中を小さな白黒猫がピョンピョンと走り去っていくのが見えた。桜ママさんはその猫のために餌を撒いていたのだった。
このあたりは近々、立入禁止が解除される地域。それまでなんとか生き延びてほしい。私が今回、圏内で見た「生きている」猫はこの1匹のみ。

別の協力者さんのお宅に到着し、壊れた給餌器を庭に運び込む。ここから別行動の桜ママさんは、何十箇所もの給餌と捕獲器のチェックに向かう。小鳥さんも同じく、給餌と保護のために圏内を駆け回っている。私は修理が済んだら、小鳥さんと合流して給餌の手伝いをする段取りだ。

時間がないので急いで修理に取り掛かる。4台の木製の給餌器の板と蝶番を付け直す。

壊れた給餌器

ここの放射線量は3~5μSv/h。
警戒区域にいると、東京で0.01マイクロ単位の小さな値で騒いでいるのが馬鹿馬鹿しく思えるほど、感覚が麻痺してくる。
高線量地域にいる人の中には、外部の人間が放射能の健康被害を声高に叫んでいることに眉をひそめる人もいるが、その気持ちも分かる気がする。
そこに住まざるを得ないし、そこで作業せざるを得ない状況なのだ。多少の被曝を気にしていられるかという気持ちにもなるだろう。

犬小屋近辺の線量

修理が終わり、小鳥さんと合流するまで時間があったので、周りを観察する。時間に追われていたので、辺りを観察する余裕があったのはこのときだけ。

その場所は、近くに小さな山があり、近所には牛舎と思われる細長い建物があり、いかにも山間部の農村といった風情だ。しかし、当たり前の風景とは違うのは、音が何もしないこと。
時折聞こえるカラスの鳴き声と、一度だけ聞こえてきた遠くにいる牛の鳴き声と、自分が歩くときに踏みしめる枯れ草のカサカサという音以外、なんにも音がしない。

敷地のそこかしこに、生活用品が散乱している。スニーカー、ホッカイロ、おもちゃのピアノ…。
奥のほうに、地震で崩れた瓦葺きの屋根が、車の上に覆いかぶさっている。下敷きになっている車は廃車に見えるが、震災前から廃車だったのか、震災後に錆び付いたのかは分からない。

残されたスニーカー

そして、犬小屋があった。
この小屋の住人は無事に保護されたのだろうか…。

犬小屋

なぜこんなにも音がないのか。
気が付いたのは、鳥のさえずりがないこと。放射能のせいで警戒区域では虫や鳥の数が減ったという話を思い出した。小さな動物は放射能の影響のせいでいなくなったのか、あるいは本能で逃げていったのか…。

警戒区域に関する多くの映像や記事で語られているように、時間が止まっていた。風景ではなく、「警戒区域という絵」を見ているようだった。
しかし、原発事故の傷跡を見たり、無数の動物たちが死んでいった雰囲気に触れることによる怒りや悲しみを一番に感じるに違いないとの予測は違った。
一番に感じたのは、この生命感のない奇妙な空間が、同じ日本に、しかも車で3時間足らずの場所に現実として存在するという、やるせない気持ち。悪夢の中で、夢なら早く覚めてくれと願っているときの感覚とでも言えばいいのか。言葉にするのが難しい…。

決してあってはいけない空間が、どうしようもなく強固に存在することに対する無力感。
人がいない土地。しかし、人が住むことをやめて去った土地ではない。そういう土地はどこにでもある。警戒区域は住めなくなって仕方なく逃げ去った土地だ。そんな土地がこの国に存在していることが信じられない。

小鳥さんが迎えに来てくれた。予定していたその後の給餌は時間はなくなっていたため断念。元の場所に戻す予定だった給餌器も、警備が厳しくなったため、別の場所に保管した。
桜ママさんとも合流し、警戒区域を出るために移動。

圏外へ向かう

途中、車にひかれた猫の亡骸があった。せっかく2年も頑張って生き抜いてきたのに…。
本当は車を停めて、土に還してやりたいが、職質を受けるリスクがあってできない。ごめんね。合掌…。

警戒区域を出て、広野の集合場所でお疲れ様の挨拶をして、任務終了。
桜ママさん、小鳥さんとも、シェルターの保護枠があるにもかかわらず、保護ができなくて本当に悔しがっていた。
私も悔しかった。あの黒白猫を助け出したいと思った。


警戒区域…。
ここまで書いてきて、何度も記事にするのをやめようかと思った。
私の貧弱な文章力では、今回、見たこと、感じたことを十分に表現することができないからだ。警戒区域の「重さ」を表すことができない。

ただ、これだけは確実に言える。
警戒区域を日本国民全員が見たなら、原発はなくなる。こんな場所があってはならないと必ず思うから。
そして、大地と海と空気が汚され、誰も住むことができない、膨大な数の動物たちが見殺しにされ、生き残った動物たちも見捨てられる、この残酷な場所を作り出す原子力発電所は、この世に絶対存在してはならない。

絶対に。


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